「愛国殺人」のあらすじ、登場人物、感想及び原作とテレビドラマ版の違いなどをご紹介します。
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作品情報
「愛国殺人」は名探偵ポアロシリーズ19冊目の長編ミステリです。
発表 | 1940年 |
英題 | One, Two, Buckle My Shoe |
米題 | The Patriotic Murders |
ポアロシリーズ | 19番目 |
ジャンル |
あらすじ
歯の定期検診を終えほっと一息ついていたポアロの元に、歯科医が自殺したとの連絡が入る。自殺の理由など無さそうに見えたが、歯科医は本当に自殺したのだろうか?
次の日、歯科医を最後に見たという患者が死亡し、同じ日に診察を受けた女性が謎の失踪を遂げる。
登場人物
「愛国殺人」の登場人物一覧(登場順)です。
ヘンリー・モーリイ | 歯科医 クイーン・シャーロット街58番地 |
ジョージイナ・モーリイ | ヘンリーの妹 |
グラディス・ネヴィル | ヘンリーの秘書 |
アルフレッド・ビッグズ | 歯医者の案内係 |
アムバライオティス | ギリシャの金持ち (12時に予約) |
メイベル・セインズバリイ・シール | 元女優 |
アリステア・ブラント | イギリス最大の銀行の頭取 (11時半に予約) |
ライリイ | ヘンリイの同僚の歯科医 |
ハワード・レイクス | ジェインの恋人 (11時半に予約) |
レジナルド・バーンズ | 内務省の退職官吏 |
フランク・カーター | グラディスの婚約者 |
ジェイン・オリヴェイラ | ブラントの姪 |
オリヴェイラ夫人 | ジェインの母 |
シルヴィア・チャップマン | セインズ・バリイ・シールの友人 |
アルバート・チャップマン | 元 情報部員 |
ヘレン・モントレザー | ブラントのまた従妹 |
「愛国殺人」の感想・クチコミ・評判まとめ
・登場人物が多く構成が複雑
・似たようなカップルが2組登場するので混乱
・「愛国殺人」のタイトルで色々考えさせられる
・ポアロの探偵としての信念が見えてカッコいい
・人物描写よりもトリック重視
・第二次世界大戦中という当時の時代背景を反映した作品
・クリスティ好きだけどこれは合わなかった
・ポアロの登場率高めで嬉しい
感想
個人的にはワースト3に入るくらい読みにくい作品でした。
理由は二つ
① 登場人物のキャラが薄い
② 政治色が濃い
登場人物の書き分けがあまくて混乱しました。特にハワード・レイクス(ジェインの婚約者)とフランク・カーター(グラディスの婚約者)はどっちがどっちだっけ?
世界史に疎いので本作のように政治色が濃い作品は苦手意識があります。
でも、この時期だからこそクリスティはポアロに
『私は国家のことなどに従っているのではありません。私のたずさわっているのは自分の命を他人から奪われない、という権利を持っている個々の人間に関することです。』と言わせたかったんでしょうね。
「愛国殺人」を評価した江戸川乱歩
巻末の解説にも書かれていましたが、「愛国殺人」は江戸川乱歩が選んだクリスティ作品ベスト8に選出されています。
・「そして誰もいなくなった」
・「白昼の悪魔」
・「三幕の殺人」
・「愛国殺人」
・「アクロイド殺し」
・「ゼロ時間へ」
・「シタフォードの秘密」
・「予告殺人」
ドラマ版「愛国殺人」
ドラマ版のあらすじ
ポワロが通う歯科医のモーリィが、自殺したという。
同じ日、彼のギリシャ人患者が亡くなったことから、モーリィは、麻酔薬の誤った大量投与により自責の念にかられて自殺したと断定されるが、納得のいかないポワロは、独自に調査を始める。モーリィの患者だった銀行の頭取や女優の不可解な行動、偽電話で休暇を取らされた歯科医の助手とその恋人、そして新たな女性の惨殺死体。
やがてポワロによって、思わぬ真実が明らかとなる。
タイトル | 愛国殺人 |
製作年 | 1992年 |
エピソードNo. | シーズン4 :第3話 |
キャスト | エルキュール・ポワロ(デヴィッド・スーシェ) ジャップ警部(フィリップ・ジャクソン) |
時間 | 101分 |
配信情報 | U-NEXT(定額見放題) 愛国殺人を見る |
ドラマ版の感想
子ども達が歌うマザーグースの数え歌が流れ、いつになく不気味な雰囲気で始まります。日本で「かごめかごめ」が本当は怖いと言われているのと同じような感覚でしょうか。
ドラマのストーリーはガーダとメイベルがインドで女優をしていた頃から始まります(原作にはない描写です)。ガーダは親友のメイベルにだけ、ブラントと結婚することをこっそり打ち明けて彼と共にイギリスに帰ります。
十数年後、街でブラントと再会したメイベルは、そのことをお金持ちのギリシャ人アムバライオティスに話します。メイベルは知りませんでしたが、アムバライオティスの裏の顔は恐喝者で、ブラントを強請ろうとします。
ドラマ版は起きたことを時系列で見せてくれたのでネタバレの観点からは好ましくないのですが、やはり分かりやすかったです。
原作でポアロを大いに混乱させたバーンズ氏と、フランク・カーター(歯医者の秘書の婚約者)とキャラが被るハワード・レイク(ジェインの婚約者)は案の定出てきませんでした。ジェインのお母様は原作でもドラマでもきっつい性格が健在で存在感抜群でした。
「愛国殺人」は名探偵ポワロ Blu-ray BOX2に収録されています。
まとめ
アガサ・クリスティの『愛国殺人』を紹介しました。
登場人物が多く構成が複雑なので、分かりやすいようエピソードが追加されたドラマ版がおすすめです。
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