アガサ・クリスティ作の長編ミステリー小説『カリブ海の秘密』のあらすじ、登場人物、感想、クチコミ評価についてまとめています。
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作品情報
『カリブ海の秘密』はアガサ・クリスティの長編推理小説です。
本作の執筆時クリスティ自身も74歳だったということもあり、老人の心理描写が巧みです。
発表年 | 1964年 |
原題 | A Caribbean Mystery |
シリーズ | ミス・マープルシリーズ |
ジャンル | フーダニット |
あらすじ
カリブの島で療養中のマープル。
ホテルの滞在客の一人である老少佐は、昔話を聞かせるうち何度も殺人罪から逃れた男の話をし始める。
これにはマープルも熱心に聞き入り、彼は殺人犯の写真を見せようとするが、何かに気がついたかのように突然顔色を変えたかと思うと、不自然に話題を変えてしまう。
マープルがその理由を確かめようとする間もなく、他の滞在客たちがやってきて話はうやむやに終わった。
翌朝、老少佐が突然死したというニュースが飛び込んでくる。
周囲は病死と判断したが、マープルは前日の出来事から老少佐は殺されたのではないかと疑いを抱き始める…。
しかし、マープルが実は名探偵だと知る者がいない遠い異国の地での捜査は困難なものであった。
登場人物
『カリブ海の秘密』の登場人物一覧(登場順)です。
パルグレイヴ少佐 | 老少佐 |
ミス・マープル | 人間観察を趣味とする老嬢 |
ティム・ケンドル | ホテルの経営者 |
モリー・ケンドル | ティムの妻 |
グレッグ・ダイスン | アメリカ人の騒々しい大男 |
ラッキー・ダイスン | グレッグの妻 |
エドワード・ヒリンドン | 植物学者 |
イーヴリン・ヒリンドン | 植物学者、エドワードの妻 |
ジェレミー・プレスコット(兄) | 聖職者 |
ジョーン・プレスコット(妹) | |
ラフィール | 大金持ちの老人 |
エスター・ウォルターズ | ラフィールの秘書、未亡人 |
ジャクスン | ラフィールの従僕 |
グレアム医師 | 半ば引退気味の医師 |
ヴィクトリア・ジョンスン | 現地人のメイド |
感想・クチコミ・評判まとめ
・いつも通りのクリスティが楽しめる
・驚くようなトリックはない
・ラフィール氏のキャラが良い
・強力な助っ人が登場して楽しい
・マープル78歳!
・『復讐の女神』に続く作品
・老人コンビの活躍が楽しい
感想
※ネタバレの内容を含みますので未読の方はお気を付けください。
寒いイギリスの冬を避け、南の楽園へやって来たマープルさん。
のんびり療養なんてうらやましい限りですが、本人はいささか退屈している様子。
いつものように編み物をしながら『なにか事件でも起こればいいのに』なんてとんでもないことを考えています。
そんなマープルの希望に答えるかのように、昔話好きで少々煙たがられている老人が突然死を遂げます。
『カリブ海の秘密』では、事件自体に凝った舞台設定やトリックはなく、犯人は誰か?この一点に尽きます。
そういった意味では若干の物足りなさを感じました。
いつものごとく登場人物は皆怪しい人物ばかりで、最後まで誰が犯人か全くわからなかったのですが。
ともすれば印象が薄くなりがちな本作の中で、ひときわ輝いていたのが大金持ちの偏屈おじいちゃんラフィール氏。
はじめはマープルのことを『噂好きのばあさん』と嫌い避けていましたが、マープルが素晴らしい頭脳を持つ人物であることを見抜き、二人で犯人捜しを始めます。
このお年寄りコンビのやり取りが面白くほっこりした気分にさせてもらいました。
ページ数も多くなくサクッと読める一冊でした。
まとめ
『カリブ海の秘密』をご紹介しました。
マープルシリーズの長編11作目『復讐の女神』で本作の登場人物がキーマンになるので、こちらも一緒に読むことをオススメします。
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