アガサ・クリスティ作『火曜クラブ』のあらすじ、登場人物、感想、クチコミ評価についてまとめています。
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作品情報
『火曜クラブ』はミス・マープルが初めて登場する作品で、ミス・マープルシリーズをこれから読み始める方が一番最初に読むべき1冊です。
また、クリスティ自身がお気に入り作品10作のうちのひとつに挙げている作品でもあります。
全部で13話の短編で構成されていて、
1話~6話はミス・マープルの自宅で開催された「火曜クラブ」、
7~12話は火曜クラブに登場するサー・ヘンリーの友人宅で開かれた晩餐会、
13話はミス・マープルが暮らすセント・メアリ・ミード村で現在進行中の事件が舞台となっています。
発表年 | 1934年 |
原題 | The Thirteen Problems |
シリーズ | ミス・マープル |
ジャンル | 安楽椅子探偵 |
あらすじ
甥で作家のレイモンドを筆頭に、前警視総監や画家などさまざまな職業の人々がミス・マープルの家に集っていた。
客の一人の提案で、めいめいが自分だけが真相を知っている昔の迷宮入り事件について語り、その真相を推理しあうという〈火曜クラブ〉ができた。
最初の語り手は前警視総監。しかし、えび料理の中毒事件は難問で誰も当たらなかった。その時、ミス・マープルから意外な言葉が……
静かな目立たない田舎の老婦人ミス・マープルが初めて驚異の推理力を披露した短篇13篇を収録。
登場人物
『火曜クラブ』の登場人物一覧(登場順)です。
1~6話の登場人物
火曜クラブのメンバー
レイモンド・ウェスト | 作家、ミス・マープルの甥 |
ミス・マープル | 老嬢、編み物が趣味 |
ジョイス・ランプリエール | 女流画家 |
サー・ヘンリー・クリザリング | 前警視総監 |
ペンダー牧師 | 老牧師 |
ペサリック | 弁護士 |
第1話 火曜クラブ(The Tuesday Night Club)
ジョーンズ氏 | 薬品会社のセールスマン |
ミセス・ジョーンズ | 妻 |
ミス・クラーク | コンパニオン、60代のふくよかな女性 |
グラディス・リンチ | ジョーンズ家のメイド |
第2話 アスタルテの祠(The Hold House of Astarte)
サー・リチャード・ヘイドン | ペンダー牧師の友人、沈黙の森荘の主 |
エリオット・ヘイドン | リチャードの従弟 |
レディー・マナリング | ヴァイオレットの母 |
ヴァイオレット・マナリング | (顔色の悪いぱっとしない娘) |
ロジャーズ大尉夫妻 | (乗馬好きで日焼けした顔) |
サイモンズ | 若い医者 |
ミス・ダイアナ・アシュレー | (人目を引く東洋的な美貌) |
第3話 金塊事件(Ingots of Gold)
ジョン・ニューマン | レイモンドの友人 |
バッジウォース警部 | スコットランド・ヤードの刑事 |
ヒギンズ | ニューマンが雇った潜水夫 |
ケルヴィン | 酒場の亭主、前科者 |
第4話 舗道の血痕(The Bloodstained Pavement)
デニス・デイカー大尉 | 若い男性 |
マージャリー・デイカー | デニスの妻 (地味な若い女) |
キャロル | デニスの知人 (派手な花柄の服) |
第5話 動機対機会(Motive v Opportunity)
サイモン・クロード | 財産家 |
クリス | クロードの亡くなった孫 |
ジョージ・クロード | サイモンの甥 |
グレイス・クロード | サイモンの姪 |
メアリ・クロード | サイモンの姪 |
ユーリディス・スプラッグ | 霊媒師 |
フィリップ・ガロッド | グレイスの夫 |
第6話 聖ペテロの指のあと(The Thumb Mark of St Peter)
メイベル | ミス・マープルの姪 |
ジェフリー・デンマン | メイベルの夫 |
デンマン老人 | メイベルの舅 |
ローリンソン | 医師 |
7~12話の登場人物
バントリー家の晩餐会のメンバー
サー・ヘンリー・クリザリング | 前警視総監 |
バントリー夫人 (ドリー) | サー・ヘンリーの友人 |
バントリー大佐 (アーサー) | |
ドクター・ロイド | セント・メアリ・ミード村の老医師 |
ジェーン・ヘリア | 人気女優 |
第7話 青いゼラニウム(The Blue Geranium)
ジョージ・プリチャード | バントリー夫妻の友人 |
ミセス・メアリ・プリチャード | ジョージの妻、病気がち |
コプリング看護婦 | メアリの付添看護婦 |
ザリーダ | 霊媒師 |
ミス・ジーン・インストウ | ジョージの友人 |
第8話 二人の老嬢(The Companion)
ミス・メアリ・バートン | 色白で小柄で太り過ぎの女性 |
ミス・エイミ・デュラント | 浅黒く小柄で痩せぎすの女性、メアリのコンパニオン |
第9話 四人の容疑者(The Four Suspects)
ローゼン博士 | 元スパイ |
グレタ | 博士の姪 |
チャールズ・テンプルトン | 秘書 |
ゲルトルード | 家政婦 |
ドブズ | 庭師 |
第10話 クリスマスの悲劇(A Christmas Tragedy)
サンダーズ | (大柄で男ぶりのよい赤ら顔の男) |
グラディス・サンダーズ | 妻 |
第11話 毒草(The Herb of Death)
サー・アンブローズ・バーシー | (品の良い老紳士) |
シルヴィア・キーン | (金髪で透き通るように肌が白い美人) |
モード・ワイ | シルヴィアの友人 |
カール | (中年の猫背の男) |
ジェリー・ロリマー | 隣家に住む青年、シルヴィアの婚約者 |
ミセス・カーペンター | シルヴィアのコンパニオン (40歳くらい、大柄でふっくら色白) |
第12話 バンガロー事件(The Affair at the Bungalow)
レスリー・フォークナー | 売れない戯曲作家 |
サー・ハーマン・コーエン | ロンドンのさるお金持ち |
クロード・リースン | 俳優 |
ミス・メアリ・カー | 女優、クロードの妻 |
13話の登場人物
第13話 溺死(Death by Drowning)
サー・ヘンリー | 前警視総監 |
ミス・マープル | 主人公 |
ローズ・エモット | 身重の娘 |
レックス・サンドフォード | 若手建築家、ローズの恋人 |
ジョー・エリス | 村の青年、ローズが好き |
ミセス・バートレット | 下宿家の女主人 |
感想・クチコミ・評判まとめ
・一話一話が非常に面白い
・7話以降は特に傑作揃い
・世間知らずと侮られる主人公が真相を言い当てるのが痛快
・ポアロよりマープル派!
・何度も読み返している短編集
・舞台設定と構成が見事
感想
※ネタバレの内容を含みますので未読の方はお気を付けください。
「牧師館の殺人」を読んだ後、こちらの「火曜クラブ」がミス・マープル初登場作品と知って慌てて読みました。
これから読む方は、ぜひ「火曜クラブ」→「牧師館の殺人」の順で読むことをオススメします。
クリスティ自身がお気に入り作品10冊のうちの1冊として挙げている本書ですが、
何と言っても、登場人物たちが順番に自分が知っているとっておきの事件について話し、その真相についてメンバーがそれぞれ見解を披露し、推理するといった趣向が魅力的です。
上手く話せる自信はないけれど、私もこんなお洒落な会に参加してみたいものです…。
語り手によって話し方に個性が出るのも細かいながら「流石はクリスティ」と感じました。
そういった意味で特に面白かったのは女優ジェーンが話をする12話「バンガロー事件」ですね。
1話1話が短く、派手なトリックはないもののどれも安定した面白さがありました。
最後の13話めで、現実で起こっている事件にマープルの推理が発揮されるという構成は、今までのが机上の空論じゃないと証明されたようで短編集として秀逸だと思います。
まとめ
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