【名探偵ポアロ 1】これぞ王道!「スタイルズ荘の怪事件」★★★★★

アイキャッチ_スタイルズ荘の怪事件
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「スタイルズ荘の怪事件」は1920年に発表されたアガサ・クリスティの長編推理小説です。

ミステリの女王アガサ・クリスティのデビュー作にして名探偵ポアロシリーズの記念すべき第一弾にあたります。

作品情報

発表1920年
英題The Mysterious Affair at Styles
ポアロシリーズ1冊目
ジャンルフーダニット

あらすじ

時は第一次世界大戦中。
前線で負傷し療養中のヘイスティングスは、旧友のジョンに招かれ、彼の継母が所有するスタイルズ荘を訪れる。スタイルズ荘には、ジョンの家族のほか、継母の若い再婚相手も暮らしていた。

継母が奇妙な死を遂げる。死因はストリキニーネ中毒だった。
事件の調査に乗り出すのは、ヘイスティングズの友人で、ベルギーからの亡命者エルキュール・ポアロだった。

登場人物

「スタイルズ荘の怪事件」の登場人物を紹介します。

 

 エルキュール・ポアロ私立探偵
 ヘイスティングズ物語の語り手
ジョンの招待でスタイルズ荘に滞在
スタイルズ荘の住人ジョン・カヴェンディッシュヘイスティングズの友人
メアリ・カヴェンディッシュジョンの妻
ローレンス・カヴェンディッシュジョンの弟
エミリー・イングルソープスタイルズ荘の女主人
ジョンとローレンスの継母
アルフレッド・イングルソープエミリーの再婚相手
エミリーの20歳以上年下
エヴリン・ハワードエミリーのコンパニオン※
※話し相手、相談役
シンシア・マードックエミリーの友人の娘でスタイルズ荘に居候中
薬剤師
 バウアスタイン博士毒物学の博士
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書籍情報

「スタイルズ荘の怪事件」は有名な作品であるため、児童書も含め複数の日本語訳版が存在します。
特にこだわりが無ければ数多くのクリスティ作品を扱ってきた早川書房の「クリスティ文庫」が読みやすくておすすめです。

冒頭数ページに亘り、クリスティの孫であるマシュー・プリチャード氏による

旧友の招きでスタイルズ荘を訪れたヘイスティングズは到着早々事件に巻き込まれた。屋敷の女主人が毒殺されたのだ。調査に乗り出すのは、ヘイスティングズの親友で、ベルギーから亡命したエルキュール・ポアロ。不朽の名探偵の出発点となった著者の記念すべきデビュー作。(Amazonより)発売日2003/9/30

作者

アガサ・クリスティ(1890~1976)

アガサ・クリスティは、1890年にイギリスの裕福な家庭に生まれました。

1920年に『スタイルズ荘の怪事件』で作家デビューを果たし、1926年に発表した『アクロイド殺し』の常識破りのトリックがミステリファンの間でフェアかアンフェアかの大論争を招き一躍有名になりました。

作品の多くは世界的なベストセラーとなり、ギネスブックによって"史上最高のベストセラー作家"に認定されています。

クリスティの魅力は「独創的なトリック」や「人物描写」で、デビューから100年以上経った今なお新たなファンを獲得し続けています。

殺人事件を扱っていながら血生臭さや暴力的な描写が無く、上品さすら漂うのも特徴で、紅茶を片手に優雅に謎解きを楽しめます。

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ココが面白い

デビュー作と侮るなかれ

クリスティは名作が多過ぎるが故に「スタイルズ荘の怪事件」にスポットライトが当たらないのですが、デビュー作と思えないクオリティの高さに驚きました。
デビュー作にはその作家のすべてが詰まっていると言われますが、上流階級の人々、遺産争い、毒、密室、ロマンスなど、後のクリスティの作品と共通するキーワードがここでほぼ出揃っていたことがわかります。

シンプルで読みやすい


スタイルズ荘で起きた老婦人毒殺事件の犯人を探るというシンプルな設定で、登場人物も多くないのでクリスティ初心者にもとっつきやすい作品です。
遺産目当ての若い再婚相手、血のつながらない親子、兄弟へのコンプレックス…などなど、クリスティが描く人間模様は、今から100年以上前に書かれたとは思えないほどすんなり入ってきて古臭さを感じません。

まとめ

アガサ・クリスティのデビュー作にして名探偵ポアロシリーズ第一弾『スタイルズ荘の怪事件』を紹介しました。