アガサ・クリスティ作『予告殺人』のあらすじ、登場人物、感想、クチコミ評価についてまとめています。
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作品情報
『予告殺人』はアガサ・クリスティの長編推理小説です。
発表年 | 1950年 |
原題 | A Murder is Announced |
シリーズ | ミス・マープル |
ジャンル | フーダニット |
あらすじ
ある朝、地元紙の広告欄に次のような文章が掲載された。
『殺人お知らせ申し上げます…10月29日金曜日、午後6時30分よりリトル・パドックス邸にて、…』
リトル・パドックス邸の主人、レティシア・ブラックロックはとんでもない知らせに驚きつつも、誰かのイタズラだろうと考え、客を迎える準備をする。
そして予告の時刻が近づくと、好奇心旺盛な村の人々が集まってくる。
時計が午後6時30分を指したとき、明かりが消え、部屋のドアが開き、男が現れて集まった人々に 「手を上げろ!」と命令する。
そして、銃声が響く一一。
登場人物
『予告殺人』の登場人物一覧(登場順)です。
スウェットナム親子 | スウェットナム夫人 | エドマンドの母 |
スウェットナム・エドマンド | 作家 | |
イースター夫妻 | イースターブルック大佐 (アーチ―) | 退役大佐 |
イースターブルック夫人 (ローラ) | 大佐の三十歳年下の妻 | |
ミス・ヒンチクリフ | (短い髪と日焼けした顔) | |
ミス・エミー・マーガトロイド | ||
牧師夫妻 | ハーモン夫人(バンチ) | (丸々とした女性) |
ジュリアン・ハーモン牧師 | ||
リトル・パドックス邸の人々 | ミス・レティシア・ブラックロック | リトル・パドックス邸の主 (60代の女性、知的で意志の強そうな顔) |
ジュリア・シモンズ | レティシアの縁戚 | |
パトリック・シモンズ | レティシアの縁戚 (ハンサムな青年) | |
ミス・ドーラ・バナー | レティシアの友人 | |
ミッチ | 移民のメイド | |
フィリッパ・ヘイムズ | 若い未亡人 (長身の美しい女性) | |
ダーモット・クラドック警部 | ミルチェスター署の刑事 | |
ルディ・シャーツ | 高級リゾートホテルのフロント係 | |
サー・ヘンリー・クリザリング | 前警視総監 クラドック警部の名付け親 | |
ミス・ジェーン・マープル | 人間観察と洞察力に優れた老嬢 | |
ゲドラー夫妻 | ランダル・ゲドラー | 故人、レティシアの上司 |
ゲドラー夫人 | ランダルの妻、病弱 | |
ソニア | ランダルの妹 | |
シャーロット | レティシアの妹 |
感想・クチコミ・評判まとめ
・哀しい物語
・登場人物がややこしい
・日本人には高難度の伏線だった
・コナン作者の青山剛昌さんがマープルもののオススメと言っていた
感想
※ネタバレの内容を含みますので未読の方はお気を付けください。
新聞広告に予告された時間、場所で衆人環視のなか殺人事件が起きる、というドラマチックな設定が印象的です。
ミステリ好きには堪らない設定で、つかみは完璧ですが、そこからは思うように展開していきません。
(実はこの間の何気ない会話の中に伏線が隠れているのですが)
鋭い人だと序盤で犯人の目星がついてしまうかもしれませんが、動機まで推理できる人はなかなかいないのではないでしょうか。
終わってみるとなんとも哀しい事件でした。
真相を知ると、「過去(自分の娘時代)を知る、唯一の人を失くした」という言葉がより重く感じられます。
クリスティ作品で描かれる犯人は、己の利益のために他人を殺めることを何とも思わない “生まれながらの悪人" タイプが多い印象ですが、今作の犯人は人間味が感じられました。
『エッジウェア卿の死』のように、最後に犯人の独白が欲しかったところです。
まとめ
アガサ・クリスティの長編小説『予告殺人』をご紹介しました。
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