『12モンキーズ』は、1995年に公開されたタイムトラベルと陰謀論をモチーフにしたSF映画です。
主人公をブルース・ウィルス、物語の鍵を握る人物をブラッド・ピットが演じました。
この映画を見たことがなくても「12モンキーズのテーマ」はTVでもよく使用されているため、耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。
本記事は、『12モンキーズ』の解説、評価、感想をご紹介します。
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作品情報
製作 | 1995年 |
原題 | Twelve Monkeys |
監督 | テリー・ギリアム |
時間 | 130分 |
評価 | Filmarks:3.7/5点 |
あらすじ
2035 年、全世界に蔓延した謎のウイルスによって、人類は絶滅の危機に瀕していた。科学者グループはウイルスについて調査を重ね、その謎に「12モンキーズ」が関わっていることをつきとめる。
囚人のジェームズ・コール(ブルース・ウィリス)は、特赦を条件に「12モンキーズ」の調査を命じられ、ウイルスが蔓延しはじめた1996年に送りこまれるが…。
登場人物(キャスト)
ジェームズ・コール(ブルース・ウィルス)
囚人。ミッションはウイルスを散布したとされる「12モンキーズ」について探り、ワクチン開発に必要な純粋なウイルスの入手。
キャサリーン・ライリー博士(マデリーン・ストウ)
精神科医。
未来から来たというジェームズを妄想癖と診断する。
ジェフリー・ゴインズ(ブラッド・ピット)
ジェームズと同じ精神病院に入院している。
ジョーンズ(キャロル・フローレンス)
ジェームズを過去に送り込んだ科学者の一人。
解説
飛行機に乗り込んだピーターズの横には、ジェームズを過去に送り込んだ科学者の一人であるジョーンズが座っていました。
映画は、彼女が自分の仕事について「I’m an insurance.(私は保険よ)」と答えるところまでしか描かれないので、大きく二通りの見解があるようです。
<見解その1>
未来の科学者ジョーンズがウイルス散布を阻止し、1996年時点で人類が救われる
<見解その2>
未来の科学者ジョーンズが変異前の純粋なウイルスを未来に持ち帰りワクチンが開発され、2035年時点で人類が救われる
1度目の鑑賞の際は、見解その1(1996年時点で人類が救われる)と思いましたが、再度、伏線に注意しながら鑑賞したところ、2点の理由から見解その2(2035年時点で人類が救われる)が正しいだろうという考えに落ち着きました。
<一つ目の理由>
・「起きたことは変えられない」と作中で年度も言及されていること。ジェームズに与えられた任務の内容は、ウイルス散布を阻止することではなく、変異前の純粋なウイルスを未来に持ち帰ることでした。
<二つ目の理由>
・ウイルスが撒かれた都市の数が当初の予定よりも2か所少ない。
犯人のピーターズは、空港の出国ゲートで出国の際に彼が回る予定だと話していた都市の数は、実際にウイルスが散布された都市の数よりも二都市分多いです。
一つは、手荷物検査の際に係員に支持されて開封しているので、もう一つ、未来の科学者ジョーンズが持ち去ったと考えると数が合うことになります。
以上の理由から、未来の科学者ジョーンズが純粋なウイルスを未来へ持ち帰り、ワクチンを開発するという結末が予想できると考えました。
なお、ジョーンズ博士が未来から来たのではなく、1996年時点のジョーンズ博士だとする意見もあるようですが、40歳も若いようには見えないので、それはないと思っています。
飛行機のシーンは当初の案にはなかったようですが、結末について観客に説明不足であると感じたスタッフの案で追加されたそうです。
評価
以下は作品のネタバレになるような内容を含む感想、解説を書いていますので未鑑賞の方はお気を付けください。
海外での評価
・Rotten Tomatoes(英語圏最大手の映画評価サイト)…トマトメーター89%
※トマトメーターが75%以上だと高評価
・IMDb(世界最大の映画情報データベース)…8/10
日本での評価
主要なクチコミサイトの点数は以下の通りです。
Filmarks:3.7点
日本での評価もおおむね高いです。
高評価のコメント
・様々な解釈ができる映画で楽しめた
・ブラピの怪演が見どころ
・音楽が効果的
低評価のコメント
・なぜこんなに評価されるか理解できない
・ここで終わり?説明不足
高評価の理由
まとめ
映画「12モンキーズ」は、様々な解釈ができる、考察好きにはたまらない映画となっています。
また、公開から20年を経た2015年にはアメリカでTVドラマ化されましたので、気になる方はそちらもチェックしてみてください。