『嵐の中で』は、25年前の少年の命を救い過去を変えたことで、現在の自分の人生が大きく変わってしまった女性が、最愛の娘を取り戻すべく奔走する姿を描いたSFサスペンスです。
2019年3月22日にNETFLIXを通じて全世界へ配信され、海外でも高い評価を受けています。
本記事は、「嵐の中で」のネタバレなしのあらすじ、評価、感想を記載しています。
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作品情報
製作 | 2018年 |
原題 | Durante la tormenta(嵐の間) |
監督 | オリオル・パウロ |
時間 | 128分 |
評価 | Filmarks:3.9/5点 |
あらすじ
1989年11月9日。ベルリンの壁が崩壊した日、イベリア半島に雷を伴う嵐が上陸。
12歳の少年・ニコが一人で留守番をしていると、向かいの家から言い争う声が聞こえてくる。心配して様子を見に行くと、住人が血を流して倒れている。ふと階段を見あげると犯人らしき男がナイフを持って立っていた。ニコは逃げる途中で車に轢かれて命を落とす。
2014年11月9日。25年前と同じように嵐が上陸中。
ベラは夫と娘の3人家族。
引っ越したばかりの家を片づけていると、クローゼットの中に古いテレビとビデオカメラを見つける。再生してみると、ビデオにはギターを弾く少年が写っていた。すると、画面がニュース映像に切り替わった。信じられないことに、それは25年前のニュース中継だった…。
近所に住む友人に話すと、ビデオに写っていた人物は昔この家に住んでいた少年であること、少年は殺人事件を目撃した直後に事故に遭って亡くなったことなどがわかった。
その夜、ベラはテレビの音で目を覚ます。
画面にはあの少年が写っている。物音に振り向いて外に出ようとする少年に、ベラは決して家を出ないよう警告する。
ベラが目を覚ますと、そこは娘が存在しない別の世界だった。
愛する娘を取り戻すため、ベラは人生が変わってしまった原因を探っていく。
登場人物(キャスト)
ベラ(アドリアーナ・ウガルテ)
デイビット(ジェニファー・ジェイソン・リー)
ベラの夫。
アイトール(ミケル・フェルナンデス)
ベラとデイビットの共通の友人。ニコとは幼なじみ。
レイラ捜査官(チノ・ダリン)
警察官。ベラの手助けをしてくれる。
アンヘル・プリエット(ハビエル・グティエレス)
ニコの向かいの家の住人。
ニコ・ラサルテ(ジュリオ・ブイーガス・クート)
25年前に亡くなった少年。ベラに命を助けられる。
評価
以下は作品のネタバレになるような内容を含む感想、解説を書いていますので未鑑賞の方はお気を付けください。
海外での評価
英語圏最大手の映画評価サイトRotten Tomatoes(ロッテン・トマト)では、トマトメーター75%で高評価を受けています。
※トマトメーターが75%以上だと高評価とされています
日本での評価
主要なクチコミサイトの点数は以下の通りです。
Filmarks:3.9点
日本での評価も非常に高いです。
低評価のコメント
・俳優の顔の見分けがつかない
・主人公がなかなか状況を飲み込めないことにイライラする
高評価のコメント
・終盤になるにつれてどんどん盛り上がる
・伏線が多くて楽しめた
感想
見慣れないスペイン製ムービーという事で二の足を踏んでいましたが、後述する一点を除いてはほぼ違和感なく見ることが出来ました。
系統としては『バタフライエフェクト』や『オーロラの彼方へ』のようなタイムパラッドクスを扱った作品です。
娘の存在を誰も覚えていない。夫さえも…。
半狂乱になりそうな主人公を見ていて、何か既視感があるなと思ったらジュディ・フォスター主演の『フライトプラン』でした。
登場人物の見分けがつかない
一点だけ難点を挙げるとすれば、スペインの俳優さんを見慣れていないからか、登場人物の見分けが付きにくかったです。
このように感じたのは私だけではないようで、口コミでも散見されました。
ベラの夫・デイビットとレイラ警部補(黒髪で髭)、アイトールの伯父とプリエット(グレイヘアで髭)が特に似ていて困りました…。
まとめ
映画「嵐の中で」は、NETFLIXでしか見ることができないため劇場公開作品と比較すると知名度が劣りますが、とても良質なSFサスペンスです。
約2時間と少し長めですが、タイムパラドックスやどんでん返し系のストーリーが好きな方ならきっと後悔はしないオススメ作品です。